オススメ北欧ドラマ「THE BRIDGE/ブリッジ」
オフィスで静電気が止まらないんですけど、誰か抑える良い方法教えてください。キャサリンです。
本日は面白かった海外ドラマの感想&ネタバレ〜。
※2018/06にちょっと内容を書きなおしました。
北欧の刑事ドラマ
その名も「THE BRIDGE/ブリッジ」。
そう橋です。ズバリ橋。
シーズン1と2を借りて見ました。だいぶ前に見たのでまとめて語ります。ズボラでメンゴ!

- 出版社/メーカー: アルバトロス
- 発売日: 2014/04/02
- メディア: DVD
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概要
北欧発のミステリードラマで、スウェーデンとデンマークの刑事が協力して事件を解決するっていうバディものです。
人気が出たのでアメリカやイギリスでもリメイクされたみたいです。ちなみにイギリス版は「The Tunnel/トンネル」らしいです。マジか…。
あらすじ
シーズン1のあらすじ
その橋の上にある国境線をまたいで遺棄された女の死体が発見された。
それは腰の部分で切断されており、さらに上半身と下半身は別々の人物のものだった。
国境をまたがっていた&遺体もデンマーク人とスウェーデン人だった、という事で、コペンハーゲン警察(デンマーク)とマルメ県警(スウェーデン)で共同捜査を開始する。
そこでコペンハーゲン警察の刑事・マーティンは、変わり者のマルメ県警の女刑事・サーガと出会う。
シーズン2のあらすじ
一艘の船がオーレスン橋にぶつかる事故が発生。
そして船中からは鎖につながれた5人の男女の遺体が発見される。
その中にデンマーク人がいたことから、サーガは再びマーティンの元を訪れる。
前回の事件を通して微妙に変わってしまった2人の関係、互いに過去の傷を心に負いながらも2人は真相に迫ってゆく。
主役の2人
サーガ
主人公はスウェーデンはマルメ県警の女刑事、サーガ・ノレーン。
沈着冷静で優秀な警官ですが、人の気持ちを理解せず、相手を傷つける真実を平気でポンポン言います。
まぁ極度に空気読めないワーカホリックデカです。
皆のいる前で着替えもするし、なんならワキのニオイ嗅いじゃうし(忙しいからね)。
そんな感じなので、同僚たちはサーガに対して苦手意識はあるみたいですが、それでも普通に接する努力はしてます。
北欧の個人主義なところがサーガみたいな個性的な人も、何となく受け入れてもらえる理由なのかなぁと思います。
特定の人物に特別な愛情を抱くこともあまりないらしく、ワンナイトラブも単なる欲求不満解消なので全然平気。自分からクラブで逆ナンしてます。
そしてコトが終わったら、素っ裸でPCつけてすぐ仕事開始…みたいな。放っておかれている相手の男の人がちょっとかわいそうに見えてきます。
そんなサーガですが、マーティンと一緒に過ごしたことで考えに変化が生じたのか、シーズン1の終わりには自分から(!)ナンパ相手に電話をかけるという成長を見せました。
シーズン2では何とヤコブという彼氏(シーズン1のナンパ相手ではない)と同棲までしています。
ですが、普通のカップルのように過ごしたいヤコブと、そうではないサーガなのでだんだんすれ違いが生じてきます。
ていうかヤコブも何でサーガと同棲しようと思ったんだろ…。勇気のある男だよ。
途中で「メッテ(マーティンの奥さん)は魅力的。だって綺麗な胸の形をしているから」という発言もあり、意外にも?そういう美的な感覚はちゃんとあるんだなぁと思いました。
どうやら若くして自殺してしまった妹がいる模様。
過去もちょっと謎に包まれています。いつか明かされる日がくるのでしょうか!?
マーティン
サーガの相棒。デンマークはコペンハーゲンのおっさん刑事、マーティン・ローデ。
コミュ力の高いおっさんで、人から距離を置かれがちなサーガとも上手く付き合っていきます。
サラッと流したり、アドバイスしたり、お父ちゃん!て感じ。
このマーティン、中年太りしている上に頭も干上がっていて、正直全くカッコよくないのですが離婚歴2回!
浮気は数知れずと言うセックス中毒おじさんなのです。劇中でも女捜査官と良い感じになってるし、パイプカットしてるし。
そして、この女癖の悪さがマーティンの運命を狂わせるのです。
過去の自分の浮気が原因で、妻のメッテとまだ幼い子どもたちは手榴弾を持たされ、しまいには長男のアウグストを失い、自分自身も道を踏み外してしまいます。
ちなみにメッテ達が手榴弾を持たされたシーンが、私の中で「ベストオブ恐怖シーン in ブリッジ」です…。ほんと怖い、あんな緊張感を覚えた作品は滅多にないよ…。
というのも、子どもだろうが何だろうがストーリーに必要とあれば、躊躇なく消し去るドラマなんですもの。北欧ドラマ怖い!
マーティンに関して、最初は「なんでこのおっさんがこんなにモテるんじゃ…」って思ったのですが、見ているうちになんとなくモテる理由が分かってきます。
あのねぇ、聞き上手で話し上手なの!世間話から深刻な相談まで、なんでもござれの会話力。アドバイスも押しつけがましくないし。
なんたって会話のキャッチボールができないサーガと会話できるんだもんね!
こうなってくると中年太り&禿げもなんか包容力があるように見えてくるっていう。
女性ならなんとなく気付くんじゃないでしょうか?
モテ男になりたいそこのキミ!今すぐ「THE BRIDGE/ブリッジ」を見てマーティンのテクニックを盗み出せ!!
でも浮気すると運命の歯車がガッタガタになります。
タイトルが凄い
なんで「橋」というタイトルかというと前述のあらすじにあるように、シーズン1の事件の発端が「オーレスン橋」なる橋で発見された死体にあるからです。
オーレスン橋とは
オーレスン橋はスウェーデンのマルメと、デンマークのコペンハーゲンの間にあるエーレスンド海峡の上に架かっていて、ふたつの国をつないでいます。
なので橋上に国境があるんですな!
交通手段としては、電車、車で隣の国まで行けちゃいます。
オーレスンド橋とか、オーレスンリンクとかなんか色々な呼ばれ方をしているようです。
とりあえず、私の大好きなウィキっぺを貼っておきますね。
瀬戸大橋と姉妹橋なんだって。縁を感じますな。
私には思いつかない!
この橋の上にある国境を境に、それぞれ上半身と下半身がスウェーデン人とデンマーク人の死体を切断したものが置かれていた。
だから合同捜査することになった…。
この設定を知った時、私はクラクラしました。
四方を海に囲まれた日本で育った私には、とてもじゃないが思いつかない斬新な発想です。
イギリスもアメリカも、陸路で行けるご近所さんがいたからこそリメイク出来たのです!!おぉ、すごい。
ちなみに歴史の常で、スウェーデンとデンマークもそんなに関係はよくないらしく、捜査本部もマーティンに最初は冷たいカンジでした。
ていうか隣の国から車で通勤できるって、どうよ?
追記:2018年の秋にオーレスン橋渡ってきました。写真はありません。ゴメーン。
雰囲気は陰々メツメツ
ヴァイキング・シーズン1の感想にも書いたのですが、北欧ならではのくらぁ~い画面作りがこちらも魅力。ていうか「橋」の方が暗いかも。
事件の陰惨さや、寒さの厳しい社会の閉塞感に満ち満ちています。
キャストの衣装もくすみ色ばかりで、暗さに磨きがかかります。この北欧には日光浴してるイケメンなんて出てこないのです!
そして相棒ドラマですが、こっちの「相棒」にはイタミンも米澤さんもいません。終始インインメツメツです。
↓ネタバレしてますけど、良かったら読んでね!
サーガ・ノレーンの演技力
サーガっていうか、演じているソフィア・ヘリーンの演技力の話です。
ものすごい演技力です!
シーズン1で家出少女が撃たれてしまうのですが、その搬送先で家出少女が「私、死んじゃうの?」とサーガに聞きます。
それまで事実しか言わず、たびたび相手に絶望をお知らせしてきたサーガですが、マーティンから「人は嘘を言ってほしい時がある」という事を教えられて、初めて事実を口にすることに対して逡巡を見せるのです。
そしてサーガの答えは「いいえ」。
はっきり言って、家出少女は顔色も真っ青。助からないことは視聴者にも一目瞭然です。でもサーガは嘘をつくのです、相手の求める答えのために。
その一瞬、目と口元の微かなヒクつきで逡巡を表現するのですが、本当にすごいなぁと思います。こんな女優さんいるんだね。
シーズン2のファイナルでは、サーガの良き理解者であったマーティンが彼女の元を去ります。
長男アウグストの命を奪ったイェンスを許すことができず、殺してしまうんですね。そして逮捕されるマーティン。
連行されるマーティンに向かってサーガが「信じていたのに」と一言、言うのですが、涙も流さず、叫ぶでもなく、表情もほとんど変わらないのに「サーガが泣いてる」って分かるんです。わずかな感情の発露を見るのです。
このシーンを見たとき、あまりの凄さにゾワゾワしました。
ちなみにサーガの顔の傷は本物だそうです。
ヨーロッパの俳優ってアメリカの俳優と違って、こういうのも手を加えない人が多い印象。これがリアリティにつながるのか!?
サーガ役のソフィア・ヘリーンは「THE BRIDGE/ブリッジ」での演技は感情抑えめですが、イギリスのトーク番組に出ていた時は笑顔が素敵な女優さんで、そのギャップにも驚かされました。
全然、サーガの印象と違う。
橋はいくつ必要なのか
シーズン1はオーレスン橋で見つかった死体。シーズン2は橋にぶつかった船から不審な死体が見つかるっていうことで、橋と結び付いていました。
が、なんでもかんでも橋と結び付けるのにも限界がある気がしてなりません。
しかも、デンマークと合同捜査しなきゃいけないのでデンマークとスウェーデンも結びつけねばなりません。
今後、ネタ切れしないか心配です。
キャサリン